近年、各メーカーからさまざまな連結式工具箱システムが登場していますが、
その中でも特に注目度が高いのが、
Milwaukee(ミルウォーキー)の PACKOUT(パックアウト) シリーズです。
プロの職人からDIYユーザーまで幅広く支持されており、
収納力・耐久性・拡張性のバランスに優れた人気モデルとなっています。
私自身もPACKOUTを愛用しており、
現場でも自宅でも「必要な工具をすぐに持ち出せる」使いやすさに助けられています。
この記事では、PACKOUTシリーズの主なラインナップと、実際に使って分かった特徴や注意点を詳しく紹介します。
PACKOUTとは?
Milwaukeeが展開するPACKOUTは、工具・部材をまとめて運搬・収納できる連結式システムです。
すべてのボックスが共通のジョイント機構を備えており、積み重ねてロックするだけで一体化します。
上から引き出しボックス、オーガナイザー、トートバッグなどを自由に組み合わせられ、
用途に応じた「自分専用の収納システム」を構築できます。
PACKOUTラインナップの魅力と実用性
PACKOUTは単なる工具箱ではなく、拡張性の高いシステム収納。
キャリー、引き出し、オーガナイザー、トートバッグ、ウォールマウントなど、
用途に合わせて多彩なラインナップが用意されています。
ここからは、私自身が実際に使用しているおすすめの構成を中心に、
各アイテムの特徴や使い勝手を紹介していきます。
① 引き出しボックス

構造と特徴
- 頑丈な外装と滑らかなスライドレール構造
- 工具・ビス・小物などを段ごとに整理可能
- 運搬時は引き出し全体をロックできるため、持ち運び中に開いて中身がこぼれる心配がない
PACKOUTの中でも特に人気が高いのがこの引き出しタイプです。
引き出しを開けるだけで中身が確認でき、
現場での作業中にも工具を取り出しやすいのがポイントです。
メリット
- 通常のボックスと違い、上に荷物を積んだままでも引き出せる構造。
上段のユニットを外さずに中身を出し入れできるのが最大のメリット。 - 段ごとに分類できるため、整理整頓がしやすい
- 引き出しが金属レール式でスムーズに動く
- 他のPACKOUTユニットと連結可能で安定感も抜群
3段タイプは同じ高さの引き出しが3つ並び、
インパクトドライバーやマキタのエアダスター、各種ビット・消耗品などを用途別に整理できます。
2段タイプは1段あたりの高さが高く、大きめの工具を収納しやすい構造です。
4段タイプは小物・部品の整理に向いています。
注意点
引き出しに道具を詰めすぎると、中で引っかかって開かなくなることがあります。
また、重たいものを上段に入れると車載時に揺れやすくなるため、
なるべく下段に重量物を配置するのがおすすめです。
ワンポイント
最初の導入には3段タイプが使いやすいバランス。
頻繁に出し入れする工具を分けて整理するのに最適です。
② オーガナイザー

PACKOUTシリーズの中でも人気が高いのがオーガナイザーシリーズです。
ネジやビス、端子などの細かい部材を整理でき、透明なフタで中身も一目瞭然。
構造と特徴
- ポリカーボネート製の透明フタで中身が確認しやすい
- パッキン付きで防塵・防滴性能が高く、屋外でも使用可能
- フタを閉めると仕切りがしっかり密着し、中身が混ざらない設計
- 他のユニットと連結可能
厚みの種類と使い分け
オーガナイザーには浅型・通常・深型の3種類があります。
- 浅型タイプ:細かいネジ・ナット・ビスなどの収納に最適。
軽量で持ち運びやすいですが、容量は少なめで小物中心の収納向きです。 - 通常タイプ:ナットやワッシャーの整理にちょうど良いサイズ。
ただし、金属部品を詰めすぎると重量が増すため、
Sサイズ(通常の半分の高さ)を使うのもおすすめです。 - 深型タイプ:配管部材など、少し大きめの部品の整理に向いています。
収納量を重視したい人におすすめ。
サイズや内寸はモデルによって異なるため、詳細は商品ページで確認を。
注意点
オーガナイザーの上部には連結用の溝があるため、
仕切りカップの縁いっぱいまでものを入れることはできません。
少し余裕を持って収納するとフタがしっかり閉まります。
ワンポイント
浅型=小物、通常=金属パーツ、深型=大きめ部材。
3種類を揃えると収納の自由度が一気に上がります。
③ キャリー式ローラーボックス

PACKOUTシリーズの中でも、運搬の基本となるのがこのキャリー式。
大型タイヤと強固なハンドルで、シリーズ全体を支えるベースユニットです。
構造と特徴
- 頑丈なハンドルと大型ホイールを搭載
- 高耐久ポリマー製で長期使用にも耐える
- フタ部分に連結機構付きで他ユニットをスタック可能
- 内部は深めの収納スペースで大型工具も収納可
メリット
- 砕石の上でもガンガン運べる大型タイヤ
- 引き出し・オーガナイザーと連結すれば、
1回の運搬で必要な工具・部材をまとめて移動可能 - 屋外や倉庫でも活躍する安定した耐久性
デメリット
- フタが上部にあるため、上に連結したボックスを外さないと中身を取り出せない
- よく使う工具を中に入れるとアクセスしにくい,使用頻度が低いものを中心に収納すると快適です。
- PACKOUTROLLING引き出しツールボックスという、ローラーのついた引き出し型もあるが、値段が高い。
注意点
「PACKOUTROLLING引き出しツールボックス」
このキーワードでgoogle検索をすると、記事を書いている2025/10/16現在、見た目だけはAmazon風な偽サイトが出てくる場合がありました、購入される際は購入元をよく確認して、個人情報などを盗まれないように注意しましょう。
他シリーズとの違い
PACKOUTには台車型の商品はありません。
キャスターを使えば床が平らな部分での、水平運搬は可能です。

一方で、セフツールボックスには台車型の製品が存在し、
屋内やフラットな作業場ではセフツールボックスの方が安定して運びやすい傾向があります。
ワンポイント
キャリーは「運搬のベース」。
上に引き出しとオーガナイザーを積めば、どこでも作業が始められます。
④ トートバッグ(ソフトタイプ)

構造と特徴
- 高耐久キャンバス地+補強底で型崩れしにくい
- 大きく開いた開口部で出し入れがスムーズ
- 細かいポケットで小物も整理しやすい
- PACKOUT連結に対応
メリット
- 深型の収納+多数のポケットで整理しやすい
- 必要な工具をまとめて持ち運びでき、軽作業に最適
- 自立する構造で収納力が高い
デメリット
- しっかりした作りのため少し重め
- 底が深いので、定期的な整理をしないと奥に不要な道具やゴミが溜まりがちになる。
サイズ選び
10インチ・15インチ・20インチの3サイズ展開。
- 10インチ:軽量で使いやすい
- 15インチ:電動工具も収納でき、連結バランスが良くおすすめ
- 20インチ:大容量だが工具を入れるとかなりの重量になる
私は15インチをメインで使用しています。(写真は15インチのものです)
サイズ・重量・使いやすさのバランスが良好です。
⑤ ウォールマウントシステム(壁掛け収納)

構造と特徴
- 専用ウォールプレートによりボックスを壁面に装着可能
- オーガナイザーやトレイを直接取り付けできる
- 棚収納キットを使えば、引き出しやトートバッグの固定も可能
メリット
- 床面スペースを節約し、作業効率を向上
- 必要なボックスをそのまま外して現場に持ち出せる
- レイアウト自由でカスタマイズ性が高い
デメリット
- 壁への取り付けにはビス固定や下地補強が必要
ガレージでは「頻繁に使う工具=目線高さ」「重量物=下段配置」が安定の基本です。
ワンポイント
ウォールマウントは“PACKOUTを常設化する”ための最終ステップ。
収納を見せたい人にもおすすめです。
まとめ:自分に合ったPACKOUT構成を見つけよう
PACKOUTの魅力は、自由に組み合わせて“自分専用の収納システム”を作れること。
ミルウォーキー公式サイトでは、パックアウトの組み立てシミュレーションが可能なので、一度試してみてください。
私の基本構成
- キャリー式ローラーボックス
- 引き出しボックス
- オーガナイザー
- 15インチトートバッグ
この組み合わせをベースに、作業内容に応じてオーガナイザーを追加したり、
トートバッグをサイズ違いに変更して調整しています。
PACKOUTは「完成させる収納」ではなく、「育てていく収納」。
使いながら少しずつ最適化していくことで、自分だけの最強セットが完成します。



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